人助けに失敗した話

今日も今日とてロードバイクを走らせる。

目的地は松戸の自転車屋、家から30kmくらいの所に向かってシャカリキにペダルを回していた。

自宅のある海浜幕張から松戸に向かうには色々な方法があるが1番直線的で道も整っている京葉線沿いと江戸川サイクリングロードを通ることにした。

道中ロードバイクを手押ししているおじさんがいた。その時はなんの気にも留めなかったが後々「あれはパンクで困っているんじゃないか」という不安がよぎり、以前自分がパンクした際に誰にも助けてもらえなかった不安感が半端なかった事を思い出しそのおじさんを待ち声を掛けてみた。

やはりパンクだ。20km地点でのパンク、その距離を手押しで帰るのはさすがに大変だ。よかった声を掛けて....。 人の往来の中おもむろにパンク修理を始めた。タイヤを外してチューブを抜いて穴を確認して変えのチューブを入れて。よし、CO2ボンベで空気入れよう。

「パシュン」

やらかした。

 

何がいけなかった??絶対俺上手くやったよ?

そう思ってチューブを確認すると、タイヤに空いていた穴と全く同じ位置が破れていた。

どうやらタイヤ自体に穴がある場合そこに空気が集中して破れてしまうらしい。

その時にタイヤの穴を塞ぐテープは無く、結局何も出来なかった。

チューブ代、CO2ボンベ代、諸々無駄にした。

おっさん金払えよ〜とか一瞬でも思ってしまった自分は人助けしてはいけない人間なんだろうか。少なくとも器は小さいと思う。

 

今日は人助けをしようとして失敗した。

あの後おじさんは20kmもの距離を歩いて帰ったのだろうか。

人助け。

そんなに気分は悪くなかった。